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新日本石油株式会社 
社会環境安全部 土田 進一

  1. 当社の地球温暖化に対する取り組み

    新日本石油(株)は、経営理念に「地球環境との調和」を掲げ、原油の炭鉱・開発から消費に至る各段階において、自主的に地球温暖化対策に努めております。例えば製油所におけるエネルギー消費原単位低減、輸送部門での燃料消費量削減等です。その他、エネルギーの利用効率の高い燃料電池の商品化、燃費に優れる環境ハイオクガソリンの販売や、燃費の向上につながるサルファーフリー燃料を世界に先駆けて販売するなど、自主的な取り組みを積極的に行っています。今回ご紹介する「ベトナムにおけるランドン油田随伴ガス回収・有効利用CDMプロジェクト」も、その一環として行ったものです。

  2. 現在のビジネスに携わることとなったきっかけ

    1997年9月に、私は経済産業省の外郭団体であるNEDOに出向することとなりました。この頃NEDOは、地球温暖化の国際動向に関して情報の宝庫でしたが、私はこの情報の宝庫の中でCOP3からCOP6までを学ぶことができました。このおかげで、京都議定書の詳細なルールについて「どのような経緯で(どの国がどのような主張をしたから)、今のルールができたのか」というレベルまで知識を得ることができました。この知識は、CDMプロジェクトを行う上で、また温暖化対策を考える上で、今でも大切な財産として役立っています。

  3. 実際に携わったプロジェクトについて

    出向から戻ると、早速このCDMの知識を実践することとなりました。当社グループの石油開発プロジェクト会社である日本ベトナム石油がオペレーターとして操業するランドン油田(ベトナム沖)で、CDMを検討していたのです。原油生産の際に併産する燃焼性ガス(随伴ガス)は、原油生産現場の海上で燃焼させていましたが、海底パイプラインを敷設することで、随伴ガスを国内の発電所等へ供給、年間約68万トンのCO2の削減を行うというものです。
    この分野では、本プロジェクトが世界で最初のCDMプロジェクトでしたので、CDMの方法論作りから始める必要がありました。現場で起きている複雑な現象をいかに簡素化し、方法論の形にまとめるのかという点が、面白くもありまた苦労した点でもありました。この方法論は「AM0009」として承認されましたが、苦労の末作成した方法論がUNFCCCの公式ページに掲載されているのを見ると、大変に嬉しく、また誇らしく思います。

  4. CDMを通じた持続可能な発展への貢献

    本プロジェクトは、環境面だけではなく、エネルギー需要の増加するベトナムにエネルギーを供給することを通じてベトナムの持続可能な発展に役立っています。また地方人民委員会の方から、「このプロジェクトは、雇用の創出や生活水準の向上などの副次効果があり、地域社会にも大変に役立っている」と感謝の声をいただきました。当社はこのプロジェクト以外にも、ベトナムで学校やリハビリ施設などの建設資金の寄付、洪水の被災者支援等、ベトナムの方々に喜んでもらえる様々な取り組みを行っています。
    私自身、ベトナムは第二のふるさととして、ベトナムの方々の喜怒哀楽の様々な場面に立ち会ってきました。そのようなこともあり、このCDMプロジェクトあるいは当社のベトナムへの社会貢献を通じて、ベトナムの方々の嬉しそうな表情に接することができたことが、私にとって何よりもの成果だと考えています。今後も、CDMの「途上国の持続可能な発展に貢献する」という崇高なコンセプトに恥じないよう、CDMプロジェクトを推進していきたいと考えております。

2006年9月19日